読書のあり方

           読書量も大切ですが、読書は繰り返しが必要

 

  読書について就職してから本格的に本を読み始め、月に10冊を目標に年間130冊読んだ時期もありました。現実の仕事に役立てる方法はないか、人との関係をもっと深めていきたい、自身のものの見方・考え方を確かなものにしたい、また、その時々に発生してくる疑問・問題を解決し、一歩でも二歩でも前に押し進めていくためにむさぼり読みました。現在は仕事が忙しく、新しい本は年間30冊程度しか読めませんが・・・。

 読んだ本が500冊を越えた頃から、急にものの見方・考え方に自信が持てるようになりました。それはいろいろな人の書いた本を読んでいく中で、人としての大事な部分は基本的に同じであり、同じように自分の心にも手応えとして感じることができ自身の中でそれを理解できるようになったからです。以後、考え方にブレが少なくなったように感じています。

 しかしながら、それで悠々と生きていけるかというと現実はそう甘くはありませんでした。疑問や問題は、次々に現れてきます。また、周りの人が自分と同じように考えているわけではありませんし、それぞれがそれぞれの考えの中で生きているわけですので、その中で全体感に立ち、関係する人たちのことを考え情報を集めながら最善手を考え、前に押し進めていくのは容易ではありませんでした。でも、そこを乗り越えていくところが面白いと感じとれるようにもなりました。

 読書のお蔭で自身の考え方自体にブレが少なくなったとはいえ、公私にわたる自分のおかれた状況や周りの状況によって、次々考えや判断が変わっていくのですから、いくらたくさん本を読んでいるといっても、それで自分の考えや判断が保障されるものではありません。

最近強く感じているのは、読書は量も必要ですが、読んだら終わりではなくこれはという本は何度も繰り返し読んで自身に血肉化することが大切だと感じています。その中に出てくる言葉が自然と浮かび、考え方や判断や行動につながってくるまで読むことが大切だと痛感しています。読書ノート・手帳にも書きそれを繰り返し読みながら、人としての大事な底流部分の考え方を現在体にしみ込ませているところです。そこまで読んで初めて本の価値が出てくるのです。

こんな読み方もあるのです。