知っていることとできること

 知っていることとそれができることとは、まったく次元が違います。知っているからといって、理解しているからといって、それができるとは限りませんし、ほとんどの人ができません。多くの人が知っていることとできることを混同しており、「できる」の意味をはき違えていると思います。

 それでは周りの人達がいう「できる」というレベルは、知っていることは当然のこととして人並み以上にそれをすることができるレベルを意味しています。そのレベルでもできるようになるためには、当たり前のことを毎日毎日繰り返し繰り返し行い体に染み込ませ、他流試合や経験を経て習得しようやくできるようになると言えます。

 技術がそうです。知っているからといって、できないことの方が多い。たまたまできるレベルなのか、ほぼ完璧にできるレベルなのかではえらい違いですし、プロは自身に求めるレベルが高く、妥協しません。だから、人々の尊敬の的となり、希望や目標となるのです。

 できる人は、見えないところで地道なトレーニングを行っているのです。頭で考えなくても体が自然と動くまで修練を積んでいるのです。「できる」とは、高い精度で体現できるレベルのことを意味しているのです。

 知っていることとできることとは、次元が違うのです。