理解と寛容

 『人を批評したり、非難したり、小言を言ったりすることは、どんな馬鹿者でもできる。そして、馬鹿者にかぎって、それをしたがるものだ。

 理解と寛容は、優れた品性と克己心を備えた人にしてはじめて持ちうる徳である。

 人を非難するかわりに、相手を理解するように努めようではないか。どういうわけで、相手がそんなことをしでかすに至ったか、よく考えてみようではないか。その方がよほど得策でもあり、また、面白くもある。そうすれば、同情、寛容、好意もおのずと生まれ出てくる。

 すべてを知れば、すべてを許すことになる。

 「神様でさえ、人を裁くには、その人の死後までお待ちになる」

 まして、われわれが、それまで待てないはずがない。』「人を動かす」D.カーネギー

 理解と寛容を得るためには、言いたいことがあっても、懐深くしまいこみ、相手を受け入れることである。そしてそのなかで真の人間関係が育まれてくるのである。